売るか、売らないか 手取りの比べ方
M&A Simulator

会社を売ると、手元にいくら残るのか

売れば、残るのは現金だけ。売らなければ、毎年の報酬と、会社そのものが残ります。数字を自分のものに入れ替えて比べてください。

STEP 1
会社の数字を入れる
6個だけ。3分で終わります
STEP 2
売った場合の金額を見る
売却価格と、税引後の手取りの目安が出ます
STEP 3
13の質問に答える
あなたの答えと、進める時の注意点が出ます
1

これまでの答え合わせ

万円
自分名義の現金・預金・株など。会社の財産は入れません
2

会社と、社長の取り分

万円
万円
役員報酬を引いたあとの利益
万円
決算書(貸借対照表)の「現金及び預金」から、借入金の合計を引いた金額。マイナスなら0を入れてください
万円
決算書や登記簿の「資本金」の金額。売るときに税金の計算で引けます
年分
迷ったら3のままで大丈夫。伸びている会社ほど高く、落ちている会社ほど低く付く傾向があります
3

これからの前提

売ったあとも会社に残って働く
万円
3年後の100万円は、今の100万円より少し軽い——今ならすぐ使えて、増やせるからです。迷ったら「直さない」のままで大丈夫です
4

答え

いま売った場合の目安
売却価格 1億4,000万円
税引後の手取りイメージ 約1億1,200万円
「売却価格」は、株式をぜんぶ譲ったときの金額(この会社をまるごと買う金額)のことです
① 売却価格 = ネットキャッシュ + 利益 × 年数
5,000万円 + 3,000万円 × 3年分 = 1億4,000万円
② 税金の概算 =(売却価格 − 会社を作ったときに出したお金)× 20.315%
(1億4,000万円 − 300万円)× 20.315% = 約2,800万円
③ 手元に残るお金 = 売却価格 − 税金
1億4,000万円 − 2,800万円 = 約1億1,200万円
あなたは10年で3,000万円を作ってきました。1年あたり300万円のペースです。
いま売って手元に残る金額は、その約3.7倍。同じペースで貯めるなら37年かかります。
つまり会社は、報酬37年分にあたる資産、という見方もできます。ただし現金ではありません。

ここに出る金額はすべて概算です。一般的な条件で計算しているだけで、税金は事情によって変わります。当社は税理士ではないため、税額を確定させることはできません。実際の金額は、必ず顧問税理士にご確認ください。

売った場合 金額は確定

1億2,700万円手元に入る現金
会社手放しています

いま売る場合は、交渉がまとまった時点で金額が確定する性質のお金です。上の金額はその目安です。受け取ったあとは、事業の調子に左右されません。売却価格 1億4,000万円 から、税金の概算を引いています。

売らなかった場合 金額は変動

2,200万円手元に入る現金
会社持ったままです会社の資産は「いまと同じ」とみなします(3年後にいくら貯まっているかは、ここでは読みません)
3年後にいくらで売れるかも不明です(業績・市場環境・相手しだい)。仮の計算は下の表へ

売らない側の売却価格は、いまは決められません。売れない可能性もあります。
いまの利益水準なら、買い手は見つかりやすい傾向です。

いま売る選択は、確定した現金(目安 1億2,700万円)を受け取る方向です。売らない場合に確定するのは現金 2,200万円 で、会社のぶんは「3年後にいくらで売れるかは不明」という可能性のまま持ち続けます。確実さを重視するならいま売る方に分があり、可能性を取るならそのリスクも自分で持つ、という構図になりやすいです。

仮に利益がこう動いたら(参考計算)

この先の利益 倍率 3年後の売却価格(仮の計算) 売れれば手取り いま売るのと比べて

いま売った場合の手取りの目安は 1億1,200万円。上は「もし利益がこう動いたら」という仮定を置いた参考計算で、実際にいくらで売れるかは業績・市場環境・相手によって変わります

譲渡した場合と、しない場合

売却した場合項目売却しない場合
まとまった現金が確定する×
経営の自由売却後は株主が変わり、下がりやすい
毎年の報酬・経費の取り分売却後も、残って働く間は報酬が続く
事業を伸ばす資本・販路・人材買い手の力を使える/しない場合は自分の範囲まで
時間の自由引き継ぎを終えて離れれば◯。残る間は仕事が続く×
業績・市場のリスクから離れるしない場合は負い続ける×
×会社が伸びたときの果実売却後は基本、買い手のもの
×将来もっと高く売れる可能性伸びれば、の話。確実ではありません
将来売れなくなる可能性売れば以後は関係なし/続ける場合、売却価格が付くのは買い手がいる間だけ×
社員の基盤売却は相手しだい/しない場合は自社の業績しだい
後継者問題の解決しない場合は残ったまま×

◯=得られやすい △=条件・相手しだい ×=得にくい(一般的な傾向です)。譲渡後に残るか離れるかでも変わります。多くの場合、まず「残る」で始まり、引き継ぎを終えて「離れる」へ移ります。どの項目を重く見るかの整理が、下の10個の質問です。

この計算の中身
5

お金以外のこと

お金だけでは決まりません。13個に答えてください。いま答えられないものは「まだわからない」で構いません。

6

あなたの答え

まだ答えていません
上の13個に答えると、ここに出ます。

最大の非合理は、決めないことです。「様子を見る」は、選択に見えて、「財産のほとんどを1社に置き続ける」を毎年黙って選び直しているのと同じです。年に一度、この質問に答え直すことをおすすめします。

まとめ:あなたの個人資産はどうなるか

いま売却した場合
個人資産 約1億4,200万円
いまの資産 3,000万円 + 税引後の手取り 約1億1,200万円。すべて現金です
売却しない場合(いま)
現金 3,000万円 + 会社
会社は、売れれば手取り 約1億1,200万円 になりうる資産。ただし売れて初めて現金です
3年後のイメージ(あくまでシミュレーション。いまの利益が続いた場合)
売却していた場合:約1億5,700万円(残って働いた報酬込み)
売却しない場合:現金 約5,200万円 + 会社(いまと同じとみなす。いくらで売れるかは不明)
あなたの答え:まだ質問に答えていません
13の質問に答えると、判定と注意点がここに入ります。

ここに出た将来の数字は、すべて「いまの前提が続いたら」というシミュレーションです。実際の金額・税額は、顧問税理士と個別にご確認ください。

この結果をもとに無料相談する
7

読むときの注意

売ると・売らないと、何が起きるか(一覧)

売ると手に入るもの

  • まとまった現金。事業の調子に左右されない、確定した資産になります
  • 事業がさらに伸びる可能性。自分の資本・人脈では届かなかった売り先・仕入れ・人材に、買い手の力で手が届きます
  • 借入の個人保証・担保から外れられます。中小企業の売却では、これが一番大きい実利になることも多いです
  • 社員に安定を渡せます。大きな会社の傘に入り、待遇が上がることもあります
  • 「売り続けなければ」というプレッシャーから解放されます
  • 時間ができます。新しい事業にも、仕事以外の人生にも使えます
  • 後継者の問題が解決します。継ぐ人がいなくても、会社は続きます
  • 財産が「自社の株がほとんど」という状態から、現金に変えて手元に移せます

売ると起きうること・リスク

  • 株主が変わり、経営の決め方に相手の意向が入ります。今までの自由さはなくなります
  • 相手が、自分の望まない経営をすることがあります。人を切る、ブランドを変える、拠点を移す。ここが一番のバッドケースで、契約と相手選びでケアするしかありません
  • 引き継ぎで数年残る義務(ロックアップ)が付くのが普通です
  • 同じ事業を数年やれない義務(競業避止)も付くのが普通です。「売った後にまた同じ商売を」はできません
  • 売った後も、売る前の説明に誤りがあれば責任を問われることがあります(表明保証)
  • 検討中に話が漏れると、社員・取引先・銀行との信用に関わります
  • 文化の違いで社員が辞めたり、取引先との条件が変わることがあります
  • やりがいを失う人は実際にいます。売った後に何をするかが空っぽだと、後悔につながります

売らないと続くこと

  • 単独成長です。今の体制のまま、自分の力で伸ばし、生き残っていく道です
  • 売却価格は、売れなければ使えません。利益が落ちれば買い手はいなくなり、売却価格が付くのは買いたい人がいるあいだだけです
  • 個人保証・市場の変化・自分の体力。ぜんぶ自分で受け続けます。財産も自社の株にかたよったままです

計算そのものの限界

  • 買い手が、貯まった現金を満額で評価するとは限りません。事業に必要な分を超えるお金の扱いは交渉になります
  • 売却価格の決め方は決まったルールではありません。伸びている会社は利益の4〜5年分、下がっていれば2年分以下になることもあります